「首が痛くて回らない」「上を向くと激痛が走る」 こうしたつらい首の痛みで通院される方が、当院でも非常に増えています。

首の痛みを感じると、どうしても「首そのもの」に原因があると思い、そこばかり揉んだり湿布を貼ったりしがちです。しかし、首は背骨の一部であり、頭と体をつなぐ重要な「橋渡し」です。

マッサージに行ってもすぐに痛みがぶり返す場合、「首以外の場所」に原因が隠れていることがほとんどです。

当院では、首が痛いと訴える患者様に対し、まず「骨盤」の状態を確認します。

これには明確な理由があります。 人間の背骨は、本来ゆるやかな「S字カーブ」を描くことで、重たい頭（約5〜6kg）をクッションのように支えています。

しかし、土台である骨盤が歪むと、その上の背骨のS字カーブが崩れてしまいます。 その結果、バランスをとるために最終的に一番負担がかかるのが、頂点にある「首」なのです。

• 骨盤が後ろに倒れる（猫背） → 頭が前に出て、首の筋肉が常に引っ張られる

• 骨盤が左右に傾く → 首が斜めになり、片側の神経が圧迫される

つまり、骨盤を整えて背骨のS字を復元することこそが、首の痛みを根本から取り除く近道なのです。

「凝り（こり）」と「痛み」は似ているようで別物です。特に痛みが強い場合は、身体からのSOSサインとして慎重に扱う必要があります。

首の痛みの原因は大きく分けて3つあります。

1. 生活習慣・姿勢によるもの: デスクワーク、スマホ首、運動不足による筋肉の固まり。

2. 精神的なもの: 過度なストレスにより自律神経が乱れ、首や肩が常に緊張状態にあるケース。

3. 骨格・神経のトラブル: 加齢による変形、椎間板ヘルニア、脊髄の圧迫など。

特に注意が必要なのは、**「手にしびれがある」「前後左右に全く動かせない」**といった場合です。これらは単なる筋肉疲労ではない可能性があるため、放置せず専門家の判断を仰いでください。

「痛い時は温めればいい」と思っていませんか？実は、状況によっては逆効果になることがあります。

• 慢性的な痛み・凝りの場合:

  • お風呂で温めると血行が良くなり、楽になります。筋肉が緩むので効果的です。

• 急性の痛み（寝違え・ぎっくり首）の場合:

  • 患部に**「熱」を持っている（触ると熱い）場合は、温めると炎症が悪化して痛みが増す**ことがあります。この場合は、氷嚢などで冷やす（アイシング）のが正解です。

自己判断で無理なストレッチやマッサージを行うと、かえって筋肉や神経を傷つけ、症状を長引かせる原因になります。

首を支えているのは、背骨であり、骨盤であり、それを包む**「筋肉」**です。

整体で骨格を整えて痛みが取れたとしても、その正しい姿勢を維持する筋力（インナーマッスル）がなければ、またすぐに元の悪い姿勢に戻ってしまいます。

当院では、痛みの除去だけでなく、

• 骨盤・背骨の調整（構造を治す）

• 身体を支える筋力の強化（機能を治す）

この両面からアプローチすることで、「再発しない身体づくり」をサポートしています。 どこに行っても良くならない首の痛みにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。