前回は、股関節がいかに大事な器官か。バランスをきちんととっていないと、どちらかに歪んでしまうということをお伝えしました。

 

　特にバランスの話はとても重要です。

　人は足に均等に体重をかけにくいものですが、どうしても右か左かに偏ってしまいます。

　特に右利きの人は右に体重がかかることが多いです。

　体重をかけ続けると、慣れもありそれで大丈夫な体になっていきます。

　歩いたり走ったりするだけで、体にはある程度の衝撃がかかるものですが、これも右足が全部受け止めてしまうのです。

　

　さらにスポーツをした場合、踏み込んだ時、ジャンプした時、キックした時。だいたい利き足を使っているでしょう。そういったことからも、利き足の負担が大きくなっていくのです。　 

　股関節が痛い場合、片方だけという時があります。

それが右側で、右利きならば、ふだんの右足の酷使具合を見直してみた方がいいでしょう。

 

　股関節の痛みを和らげる方法として、ストレッチや体操が大事です。

　しかしやりすぎや、間違った方法で負担をかけないようにより注意しましょう。

痛みを感じたらすぐにストップして、伸ばす場合も伸ばし切るのでなく「伸びてるな」と感じる程度でＯＫです。

 

　そして伸ばす場所をきちんと意識すること。

　筋肉は細い糸が集まってできているようなものなので、一本一本伸ばすイメージで。

 

　日常生活では、股関節に負担のかからない姿勢を心がけましょう。

　座り方も「楽だから」という理由で、変な形に足を組んだりしていませんか？

　足の左右のバランスが大事なのです。片方ばかりに負担をかける座り方をしていないか、意識して確認してみましょう。そして、どうしても直しにくい場合は、それに気づいた時、反対の組み方をしてみることです。

　「バランスを取る」ということを意識してみてください。

　また、正しい姿勢が絶対というわけではありません。きちんとした姿勢で立ったり座ったりしていると疲れるでしょう。それは体が「無理をしている」からです。

 

　正しい姿勢もやりすぎると体に悪い時があります。

 

　無理をしすぎず、柔軟性を保てるよう日々運動やストレッチ、生活の見直しなどを通して体の変化に気づいてください。